POEMS症候群とは

病態

POEMS症候群とは、抗体の産生を担っている形質細胞の異常に伴って、血管内皮細胞増殖因子 (VEGF)の過剰産生をはじめとしたサイトカインストームを引き起こし末梢神経障害や浮腫などの全身症状が生じる病気です。

症状

症状は患者さんによって異なりますが、歩きにくくなったり、手足が動かせなくなる、感覚が鈍くなる、しびれといった末梢神経障害は必発となっております。

また、手足の浮腫や、大量の胸腹水、肝臓や脾臓、リンパ節などの臓器腫大、皮膚が黒くなったり、毛深くなる、血管腫が生じるといった皮膚病変などの症状があります。

治療

同じく形質細胞の異常によっておこる骨髄腫の治療を応用して行われます。
承認されている薬剤はサリドマイドのみですが、以下に示すような治療も試みられています。

治療法解説
TD療法POEMS症候群で唯一保険適応が得られている治療法
免疫調整薬であるサリドマイド(総称:サレド)とステロイドを組み合わせた治療
RD療法免疫調整薬であるレナリドミド(総称:レブラミド)とステロイドを組み合わせた治療
BD療法プロテアソーム阻害薬であるボルテゾミブ(総称:ベルケイド)ステロイドを組み合わせた治療
PD療法免疫調整薬であるポマリドミド(総称:ポマリスト)とステロイドを組み合わせた治療
IRD療法RD療法にプロテアソーム阻害薬であるイキサゾミブ(総称:ニンラーロ)を
上乗せした治療
DRD療法RD療法にモノクローナル抗体薬であるダラツムマブ(総称:ダラザレックス、 ダラキューロ)を上乗せした治療
DBD療法BD療法にモノクローナル抗体薬であるダラツムマブ(総称:ダラザレックス、 ダラキューロ)を上乗せした治療
EPD療法PD療法にモノクローナル抗体薬であるエロツズマブ(総称:エンプリシティ) を上乗せした治療
自家末梢血幹細胞移植自分の血液をつくる細胞(造血幹細胞)を採取し、抗がん剤を大量に投与することによって悪い細胞だけでなく正常な細胞までも攻撃した後、造血幹細胞を戻して正常な細胞をつくる治療
放射線治療骨病変が限局的である患者さんに行える治療

予後

同じく形質細胞の異常によっておこる骨髄腫の治療を応用して行われます。
承治療選択肢が増えたことにより、10年生存率は90%以上と大幅に改善しております。

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